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最高裁判所第一小法廷 昭和51年(オ)20号 判決 1976年11月25日

上告人

千葉県

右代表者知事

川上紀一

右訴訟代理人

石川泰三

外三名

被上告人

板倉岩雄

被上告人

板倉龍子

右両名訴訟代理人

児島平

外二名

主文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理由

上告代理人石川泰三、同大矢勝美、同岡田暢雄、同野村弘の上告理由について

所論の点に関する原審の認定判断は、原判決挙示の証拠関係に照らし、正当として是認することができ、その過程に所論の違法はない。論旨は、採用することができない。なお、当審における上告人の民訴法一九八条二項に基づく申立は、本案判決の変更されないことを解除条件とするものというべきであるから、これについては判断を示さない。

よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。

(下田武三 岸盛一 岸上康夫 団藤重光)

上告理由<省略>

(参考)

【民訴法一九八条二項の申立の趣旨】

一、被上告人板倉岩雄および被上告人板倉龍子は、上告人に対し、それぞれ金二千九百五十八万萬千五百六捨八円およびこれに対する昭和五〇年九月弐拾日から支払ずみに至るまで年五分の割合による金員を支払え。

との判決を求める

【請求原因】 一、上告人(第一審被告・原審控訴人)と被上告人(第一審原告・原審被控訴人)間の東京高等裁判所昭和四六年(ネ)第三〇六〇号・昭和四七年(ネ)第三一〇九号事件について、昭和五〇年九月九日、上告人の同年九月一一日付上告状「原判決の表示欄」記載のとおり判決が言渡された。

二、上告人は、被上告人両名から昭和五〇年九月一三日付書面をもつて、左記のとおり右判決の仮執行宣言にもとずく支払の請求をうけた。

(一) 損害賠償金

板倉岩雄

金二九、三〇二、二六八円

板倉龍子

金二九、三〇二、二六八円

(二) 訴訟費用

板倉岩雄 金二八〇、三〇〇円

板倉龍子 金二八〇、三〇〇円

三、上告人は、右判決の仮執行の宣言に基き、昭和五〇年九月一九日前項の請求金額を被上告人板倉岩雄同板倉龍子にそれぞれ支払つた。

四、よつて、上告人は民事訴訟法第一九八条二項にもとずき、上告人が被上告人らに給付した前項の金員の返還並びに、これに対する昭和五〇年九月二〇日から返還ずみに至るまでの損害金の支払いを求める次第である。

証拠方法<省略>

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